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Exclusive interview Vol.3 : Chris Stamp

ハイラグジュアリーストリートに
込められた”プレミア”の価値観

FASHION INTERVIEW latest topic 2019.02.27

GRIND WEBのインタビュー連載。国内外問わず、現在のトレンドを左右するキーパーソンをピックアップしていく。第3回目は、〈Stampd〉を手掛けるChris Stamp。様々なセレブリティにも愛用されている彼の服作りに対する想いや、今のファッションについて話を聞いた。

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現代のファッションカテゴリーにおいて、ストリートとハイエンドをミックスすることは定番化したといえるが、そのジャンルを切り開いてきたうちのひとりが〈Stampd〉のデザイナー、クリス・スタンプだ。当時その2つのジャンルは今よりも分け隔てられていたのだが、そもそもなぜ対極に位置していたものをミックスさせたのか。「個人的にストリートとハイエンドという2つのマーケットを、コネクトするのが好きだったんだ。だから何かモノを作ろうってなった時に、その2つの事柄をミックスさせるのはごく自然だったと言える。昔からストリートやハイブランドは好きだったし、そのカルチャーの中で育ってきたからね。自分の生い立ちをベースに、なにかクリエイティブなことをしたかっただけさ」。意識的に新しいジャンルを築き上げようとしたわけではなく、純粋に自分が好きだったことに対してやりはじめたと語るクリス。しかし、”ハイラグジュアリーストリート”というジャンルの定義は曖昧だ。その定義についてパイオニアともいえる彼は、「プレミアムというワードが僕にとってはキーだね。もちろん人によって定義はさまざまだけど、プレミア感が重要な要素だと思う。ハイラグジュアリーストリートのプロダクトはそれ自体の価値だったり、高級な素材感や質感であるべきなんじゃないかな。ジャケットやTシャツ、アクセサリーでも、他のものとの違いが分かってもらえて、はじめてハイラグジュアリーストリートって定義付けられると思っている」。
ブランドにとってコンセプトは消費者に対してのメッセージとなるわけだが、〈Stampd〉にとって、ポイントとなるワードはどのようなものなのか。「”機能”と”ファッション”、この2つのキーワードは〈Stampd〉にとって重要だと考えている。デザインの観点でいうのであればベーシックなものよりも、ファッショナブルで何か面白さを要素として落とし込みたいと思いながら作っているよ。そこをベースに日常生活での機能性を添えている。例えばポケットの位置や深さ、それからフードの形とかね。Stampdを着てくれる人達がどういった生活を送っていてどういう人生なのか、そういった細かいレベルで注意深く考えている」。
デザイナーの傍らフォトグラファーとしても活動しており、数多くのアーティストやセレブリティとの交流も深いクリス・スタンプ。その2つの表現方法はクリスにとって深いつながりを持つ。「デザインすることと写真を撮ることは同じパッションを注いでいるよ。どちらも自分の手でゼロから成し遂げる行為だからね。それにどちらの表現方法も、自分の価値観やビジョンを上手く説明できて成り立つののだからね。だからその2つのことに注ぐパッションのベクトルは一緒さ。それにプロセスもほぼ一緒なんだよ。ゼロから最後まで一貫して作り上げていく流れは同じ感覚で、自分の考えを人に伝える2つの違うメディアという感覚さ」。そんな彼の目に世界のファッションシーンはどう映っているのか。「SNSやグローバリゼーションによって、すべてが繋がっていて壁がないように見えるかもしれないけど、それぞれの地域のファッションの特色が色濃くなっている気がする。ようするに、ひとつの世界になったように感じるけど、意外とそうでもないってことさ。別にネガティブな意味ではなくて、むしろ面白いと思っている。特に日本は独自のスタイルをしっかりと反映していると思うな。LAにはサブカルチャーが沢山根付いていると思うけど、日本にはファッションとしてのサブカルチャーが存在しているように感じるよ。だから僕たちも、ブランドに携わっているパートナーと僕らの価値観をシェアしていって、よりいっそう自分たちのクリエイションに磨きをかけていきたい。それにもっとグローバルに展開してやっていきたいと考えているね」。

 

19SS Look Book of Stampd

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ロサンゼルスをベースにしているブランド〈Stampd〉のデザイナー、クリス・スタンプ。ストリート要素とハイエンドなラグジュアリー感をミックスさせ、服自体にも高いクオリティを実現さしている。フォトグラファーとしても活躍しており、数多くのアーティストやセレブリティとの交流も深い。