GRIND (グラインド)

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DEUS EX MACHINA
for GRIND Vol.84 Issue

時代を超えても着れる、カルチャーのある服を
<デウス エクス マキナ>の連載
今回のテーマは”MUSIC”

FASHION MUSIC 2018.06.14

トレンドだけを追った一過性の服ではなく、
時代を超えてもずっと着られるカルチャーの宿る服を着たい。
バンドTを買い漁るように自分が好きな物や事を纏えば、
それは自分にとって価格以上の価値があり、誰に何を言われたっていい。
周囲に影響される事なく、自分の為に服を着る男が最高にクールだからだ。
「ファッションというのは、あなたが誰であるかということ、あなたが
何者であるかの表明である」。これは世界のトップデザイナーを輩出する
イギリスのセントラル・セント・マーチンズ芸術学校で最初に教わる事だ。
つまり、自分が着る服に意思と意味を持って着ることが重要だという事。
<デウス エクス マキナ>を着る男たちはそんなプライドを持った
男たちであってほしい。様々なカルチャーの楽しさと本質を教えてくれる
<デウス エクス マキナ>の魅力を、5つのカルチャーを通して伝えたい。
連載第五回目はMUSIC(ミュージック)にまつわるカルチャーついて。

連載の過去回はこちらから!
第1回『SURF(サーフ)』→(vol80_deusexmachina
第2回『SNOW(スノー)』→(vol81_deusexmachina
第3回『ART(アート)』→(vol82_deusexmachina
第4回『MOTOR CYCLE(モーターサイクル)』→(vol83_deusexmachina

 

 

 

 

 

 

音楽という原点を見つめ直し
再構築した”最高の音響空間”

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音楽への揺るぎない情熱を注ぐ
新しいナイトスポットが完成

 ロンドンの3大パンクバンドのひとつといえば〝ザ・クラッシュ〟の名前があがる。政治批判や社会批判を歌った歌詞の内容が、一体どんなものなのかはいまいち分からないけれど……。GRIND世代なら彼らの放つストレートなパンクロックは、最も感受性の強い10代の頃に心の一番奥深くに強く突き刺さったはずだ。特に1stの『白い暴動』は格別だし、何と言っても名盤は、ロックステディやスカ、レゲエにR&Bの要素を取り入れ、バンドとしての新境地を切り開いた3枚目の『London Calling』に違いない。そしてこのリリースの際、フロントマンのジョー・ストラマーが言い放った『Punk is attitude, not style.(パンクはスタイルではない。姿勢だ)』は、あまりにも有名な名言として今もシーンに色濃く残る。このフレーズにストリートの本質が全て詰まっているのではないだろうか。
 少し前置きが長くなりすぎたが、サーフにスノー、そしてアートにモーターサイクルと4回に渡ってお贈りした〈デウス エクス マキナ〉(以下デウス)連載も遂に最終章。フィナーレを飾る今回は、そんな「ミュージック」について。このテーマについて掘り下げるには、まず創業者デア・ジェニングスのルーツについて話しておく必要がある。これまでに以外と語られてこなかったことではあるが、実は彼、音楽への迷いのない愛から、まだデウスが誕生する以前の1978年に地元シドニーの中心地で《ファントム・レコーズ》と銘打った小さなインディーズのレコードショップを立ち上げている。

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デア氏の審美眼で選ばれた良質なレコードたちがギュウギュウに詰まったこの場所は、すぐさま熱心な音楽好きの間で話題となり、多くの音楽ラバーが集うメッカとなった。さらにその1年後には、同名のレコードレーベルまで始め、シドニーのインディーズ音楽を発信する重要なハブスポットとしても機能していた。残念ながら、80年代の後期からは、デウスの前身とも言えるストリートブランド《マンボ》の活動が多忙となり、徐々にシーンから離れることとなったが、オーストラリア初となるこのレーベルからは、パンクやソウル、サーフミュージックにサイケデリックと様々な音楽をアウトプットし、数多のインディーズバンドを世に輩出してきたのだ。いまでこそ、サーフやモーターサイクルを軸としたカルチャーを発信しているデウスだが、間違いなくその原点はファントム・レコーズの存在にある。

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 そこから約40年近くの時日が流れた2016年。ブランドのバックボーンと改めて向き合い、単なる懐古主義ではなく、新しい価値の創造になりうるプロジェクトが始動した。それが、《デウスレコーズ》なる音楽レーベルの誕生だ。(@deusresidence

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毎週、世界中の様々な場所で音楽イベントが開催されたり、ブランドの世界観を投影した音源リリースなど、多角的なアプローチでその真髄を表現し続けている。そして今年、そんなデウスレコーズは、さらに面白い取り組みを始める。舞台となったのはここ日本。《デウス エクス マキナ 原宿》の地下スペースだ。元々、〝デウスソシアルクラブ(毎週金曜)〟や〝デウスサンデーセッションズ(不定期日曜)〟といった音楽イベントで利用される同スペースを再構築し、〝デウスの考える最高の音響空間〟にパワーアップして生まれ変わるといった内容。

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 この新スポットの構想で、デウスが何よりもこだわったのは、「お客様に音を楽しみに来てもらえる機会を増やしたい」といった何ともストレートなコンセプトの追求。それを具現化するために客演したのは、これまでに様々な実績を残してきたサウンドデザイナー、阿尾茂毅氏。彼の指揮のもと、国立西洋美術館やサントリーホール、新木場STUDIOCOASTなどのスピーカーシステムの開発を行ってきた田口和典氏に依頼し、新型のスピーカーを初導入。さらに、ALPHA RECORDING SYSTEMのロータリーミキサーなど、非常に高品質な製品を作る日本のメーカーだけで揃え、日本のクラフトマンシップを強調した音響空間に仕上げられている。またデウスジャパンの〝アメリカにあるホットドック屋みたいなタイヤがついたDJブース〟といった発案から生まれた、古いU.S Armyストレッチャーをベースとした移動式(リアカータイプ)のDJブースもその演出に一役買っている。まだまだお話しできないことは沢山あるけれど、とにかく「サーフやスノー、バイクにアート好きの人たちが音楽を楽しむために集ってほしい」、そんなデウスの願いが込められた、単なるアパレルショップのワンフロアとは思えない最高の空間が完成した。

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 ただ単にトレンドを意識した〝style〟を手がけるのではなく、カルチャーと情熱的に向き合う〝attitude〟を忘れず、確固たる価値観を築き上げてきたデウス。自分たちが好きなことだけを一心一意に追いかけ、見せかけだけではなくその姿勢を伝える。そういった、ブランドのDNAに刻み込まれたマインドがあるからこそ、デウスの取り組みにはいつもワクワクしてしまうものがある。ひとまず、原宿に加わる新しいナイトスポットは、一度足を運んでおいて間違いなさそうだ。

Photo_DEUS EX MACHINA、HARUKA SHINZAWA horizont
Text_HISANORI KATO
Edit_TATSUYA YAMASHIRO

INFORMATION

問_JACK of ALL TRADES
TEL_03-3401-5001
URL_deuscustoms.com
INSTAGRAM_@deusresidence